関東学院小学校はフィリピン共和国とルワンダ共和国、2つの国とつながりを持ち、国のこと、そこに暮らす子どもたちのことを学び、支えています。

 

1.フィリピン共和国
国際非営利活動法人「チャイルド・ファンド・ジャパン」というアジアの子どもたちへの支援をおこなっている団体のスポンサーシップ・プログラムを通して、本校ではフィリピンの3人のチャイルドを支援しています。この支援により、チャイルドが学校に通い、給食を食べたり学用品を買ったりすることができるようになります。

 

支援しているチャイルドからは定期的に手紙が届き、近況が知らされます。

 

小学校4年生のジェラさんは、明るく、愛らしい女の子です。子どもたちに勉強を教えるのが好きなので将来の夢は学校の先生になることです。家では水汲みやお皿洗いを率先して行っています。

 

小学校2年生のジョシュアくんは、恥ずかしがり屋です。将来の夢は警察官になることです。絵を描くことが大好きです。

 

いちばん年長の中学3年生ラルフくんは小学校3年生の時から支援しています。最初に本校のチャイルドになったときはあどけなさが残るラルフくんでしたが、今や凛々しい青年に成長しています。彼の将来の夢も警察官です。寝たきりのおばあさんの薬代が家計に大きく影響して、ラルフくん一家の生活は苦しいのですが、ラルフくんは家のお手伝いを喜んで行い、両親を助け、勉強を頑張っています。

 

支援しているチャイルドのことを全校児童に知ってもらうために、キリスト教委員の子どもたちが「チャイルド新聞」を発行しました。また、お昼の放送でもチャイルド・ファンド・ジャパンとチャイルドのことを紹介をしました。

 

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小学校の子どもたちが心をこめてささげた献金による支援は、チャイルドが基礎教育を修了するまで続きます。

 

2.ルワンダ共和国
本校では、日本バプテスト連盟国際ミッション・ボランティアである佐々木和之さんの活動も支援しています。関東学院中高の卒業生でもある佐々木さんは、大学で熱帯農業を学んだ後、エチオピアで農村の自立支援を行っていました。2000年にルワンダを訪問してジェノサイドの深い傷跡に衝撃を受けた佐々木さんは、ご家族でルワンダに移住され、ルワンダの平和と和解のために働かれています。

 

毎年、帰国のおりに礼拝で子どもたちにお話をしてくださっている佐々木さん。今年も12月5日(木)の国際理解礼拝に登壇してくださいました。

 

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この礼拝にあわせてキリスト教委員の子どもたちがルワンダについて学び、事前に全校児童に発表しました。
「ルワンダの人口や地理、国旗について」
「ルワンダの気温と雨量、日本から飛行機だとどれくらいかかるか」
「ルワンダのコーヒー栽培について」
「ルワンダのジェノサイドについて」
「佐々木先生と先生の活動について」

 

調べたことをわかりやすく発表するために文章を考え、聞きやすい発表のしかたを練習、プレゼンのスライドもつくって本番に臨みました。

 

そして国際理解礼拝当日。大学でルワンダの若者たちに「平和学」を教えているという佐々木さんは、ルワンダ語の「アマホロ」=平和について触れ、ルワンダの人たちに「アマホロ」ってどんなことか尋ねたそうです。

 

1戦争がないこと
2ご飯がじゅうぶんに食べられること
3心に平安があること
4家族、友だちと仲良くしていること

 

では、このルワンダはいま平和なのか。首都のキガリはアフリカでいちばん清潔で安全な都市と言われているけれど、貧富の差は激しく、いなかでは子どもたちの30%以上が栄養失調なのだそうです。

 

ひるがえって、日本はどうか、と問いかけられました。

 

最後に『へいわってどんなこと?』という絵本を紹介してくださり、私たち一人ひとりが平和を願い、友だちと仲良く過ごし、学校の中で平和をつくってくださいと、メッセージをくださいました。

 

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子どもたちの心にいつもフィリピンとルワンダがありますように。