関東学院小学校はキリスト教の学校です。礼拝を守り、お祈りをして、聖書を読み……でも、1年生は入学してしばらくのあいだ、聖書を手にしていません。
「1年生は聖書を持っていないけど、どうしてなの?」
1学期にはそんな声も聞こえてきました。
「まだ神さまが準備中なんだね」
1年生なりに納得していました。
そんな1年生が初めて聖書を手にするとき、聖書授与式です。神さま(と学校)の準備が整って、9月11日(水)の5校時、両クラスいっしょに礼拝堂で行われました。
「やっと聖書がもらえる」
「帰ったら読むんだ」
この日を楽しみに待っていた子どもたちが礼拝堂にそろいました。
担任に名前を呼ばれ、一人ひとり壇上へ。中央に進み、岡崎校長から聖書を受け取ります。卒業式と同じ形式です。
席に戻ってそっと開いてみる子、担任が心をこめて書いた名前をだいじそうになぞってみる子。校訓「人になれ 奉仕せよ」も記された、世界に一冊しかない自分だけの聖書を手にして、どこか誇らしげな表情をしています。
「聖書をくれてありがとう」
「ずーっとたいせつにつかうね」
「指紋がつかないように持とう」
礼拝堂から退出するときには、岡崎校長とそんな言葉を交わしていました。
教室に戻ると、さっそく旧約聖書から読んでみたり、名前の書かれたところを友だちとくらべてみたりしています。
聖書はいったん持ち帰っておうちの人に見ていただき、カバーをつけました。
わたしたちを慰め、励まし、勇気づけてくれる神さまの言葉がたくさんつまった聖書。卒業までも、卒業してからも、ずっとずっと大切に。