中学校受験を終えた6年生。3学期後半は“小学校最後の”活動がもりだくさんです。
目いっぱい楽しんだ卒業前の1か月をたっぷりご紹介します。
■TGG
晴海にある体験型英語学習施設TGG(TOKYO GLOBAL GATEWAY)に行きました。
5年生のときに続いて2回目になります。
エージェントともすぐに打ち解けて、プログラムが始まりました。
今年のテーマは「異文化理解」や「おもてなし文化」です。
風呂敷でどのようにスイカを包むか、
それを外国の方に英語で教わります。
和室に飛び交う英語の世界、何とも独特な雰囲気が醸し出されていました。
アトラクションゾーンでは旅行会社で海外旅行をオーダーしたり、
おしゃれなカウンターバーで飲み物を注文したり。
“Coke please.”
“Large size please.”
注文が伝わったでしょうか。
英語でのコミュニケーションを楽しみ、英語をもっと学びたいという思いを新たにした一日でした。
■教会訪問
雨の中、霞ヶ丘教会と坂田祐記念館を訪問しました。
建物の1階には関東学院初代学院長であり小学校の初代校長でもある坂田祐先生の記念館があります。
記念館の方の説明をうかがい、
たくさんの資料を見ていきます。
「ここわかる?」
「それは向こうに書いてあったよ」
ワークシートを埋めながら、坂田先生の事跡をたどっていきます。
卒業を前に
関東学院の歴史を作られた先達の貴重な資料に触れる良い機会となりました。
霞ケ丘教会は2階にあります。
礼拝では山崎清美牧師が卒業を間近に控えた6年生に力強いメッセージを語ってくださいました。
賛美の時間にはゴスペルを一緒に歌いました。
「山崎先生のお話を聞いて、聖書の中の詩篇の言葉は神様への賛歌だと知ることができてよかったです。ありがとうございました」
プレゼントしてくださったしおりに聖句が刻まれていました。
〈わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。〉(マタイ28:20)
卒業おめでとう!
■子ども哲学
4年生のときから杉田正樹先生といっしょに学んできた「哲学」もこれが最後です。
みんなで話し合いたいテーマの中からa組が選んだのは「人はなぜやってはいけないことをしてしまうのか?」 です。
たとえば「コーラを飲むと虫歯になるし、骨が溶けると知っているのに、なぜ人はコーラを美味しいと言って飲むのか」 。
b組は「考えるとはどういうことか?」について。
たとえば「AIは考えているのか」。
グループに分かれて真剣に話し合いました。
■薬物乱用防止教室
学校薬剤師で本校卒業生でもある田中大嗣さんを講師にお招きして「薬物乱用防止教室」を行いました。
クイズ形式でお話が進むので、子どもたちも興味深く聞き、メモをとっています。
「風邪薬も使い方を誤れば大変なことになります」
「薬物を食べ物やグミなどのお菓子に混ぜて口にしてしまうことがあったり、キャンディーやクッキーなどに混ざっていて知らないうちに摂取してしまうこともあるかもしれません」
ハーブやお香、バスソルトやアロマなどにも危険ドラッグが紛れていることがあるというお話には、どよめきが起きました。
「大切なのは、まわりに流されずにきっぱりことわること」
子どもたちが書いた「お礼の手紙」に、田中さんから「感動しました」とのコメントが届きました。
■社会科見学
6年間で最後の社会科見学に行きました。
最初に行ったのは江東区にある江戸深川資料館です。
江戸の町並みが再現されていて、まるで江戸時代にタイムスリップしたような錯覚を覚えます。
たくさんのボランティアガイドさんが迎えてくださり、ていねいに説明してくださいました。
探究学習の一環として事前学習をして臨んだ見学です。
「これは何ですか?」
自分のiPadで撮影した写真をもとに質問します。
「へぇ、いつもこんなふうに勉強しているの」
iPadを使いこなすようすをご覧になったボランティアガイドの方が驚いておられました。
続いて北の丸公園にある科学技術館に行きました。
興味を引く展示がたくさんあり、お弁当を食べる時間も惜しんで見学・体験に飛び出していきます。
遊び感覚で展示物をめぐっていく子どもたち。
「へぇ、なるほど」
最新の科学技術も体感的に理解することができたようです。
続いて国会議事堂へ。つい先ほどまで会議が開かれていたので、入場を待つことになりました。
実際に使われていた議員席です。
参議院の本会議場に入り、
傍聴席に座って説明を聞きます。
議事堂内の長い廊下を歩いていると、
「こちらは天皇の休憩所です」
「え、これじゃあ落ち着いて休めないんじゃない?」
正面には公用車が数台。
「あ、岸田総理だ!」
目撃情報もありました。
日本の政治の中心にいることが実感できたようです。
最後に見学したのは最高裁判所です。石造りの建物が重厚な雰囲気を醸し出しています。
改装工事中とのことで、大法廷ではなく小法廷を見学しました。
「むしろ、小法廷の方がめったに見られないのですよ」
「最高裁で働いている人の数は……」
「9000人います!」
みんなで出かける最後の校外学習にふさわしい、とても充実した1日になりました。
■卒業礼拝
全校児童と保護者のみなさまが集まり、またYouTubeでもご家庭に配信して、卒業礼拝を守りました。
ハンドベルクワイアが讃美歌第二編の「きみのたまものと」を奉献演奏しました。
トーンチャイムクラブが今年度後期からハンドベルクワイアに模様替えして、お披露目の演奏です。
澄んだ音色に子どもたちは聴き入っていました。
キリスト教委員の礼拝奉仕もこれが最後になります。
お話は霞ヶ丘教会伝道師の國友淑弘先生です。
ご自身の子どものころの経験も織り交ぜて、卒業する6年生に力強く語ってくださいました。
「となりびとをあいせよ!」
讃美歌「かみともにいまして」が礼拝堂を包みます。
♪ また会う日まで、かみのまもり 汝が身を離れざれ
今年度5回の特別礼拝に来てくださった國友先生、ありがとうございました。
■卒業スピーチ
卒業礼拝に続き、最後の授業参観です。保護者のみなさん、先生方、5年生が礼拝堂に集まりました。
スクリーンにiPadの画面を映し出して思い出を語ります。
野球や水泳、ピアノや英会話、一輪車など、
学校や習い事などで6年間がんばり続けたことが紹介されました。
これまで知らなかった友だちの新たな一面を知ることになったプレゼンもたくさんありました。
堂々と、しっかりと話す口調からも、6年間の確かな成長が感じられました。
■卒業記念球技大会
教員チームとドッジボールで対戦します。
「先生方、手加減なしでお願いします」
聖書朗読、お祈りに続き、いよいよ試合開始です。
第1試合。気がつくと教員チームの内野がどんどん減っていき、初戦は敗戦!
6年生全6チームと総当たりの結果は、
教員チームの0勝4敗2引き分け。
負け惜しみを言いながらも、なぜか先生方はみんな笑顔でした。
負けたことよりも、
それほどまでに成長した6年生の姿を喜ばしく嬉しく感じていたからでしょう。
■6年生を送る会
オリブの会(保護者会)主催の「6年生を送る会」がきれいな青空の下、行われました。
JIA神奈川の建築家のみなさんによる「子ども空間ワークショップ」で、建築体験に挑戦します。
どんな家にしたいか、話し合いながら、作りながら、様々な意見を取り入れて組み立てていきます。
使うのは90cmと180cmの2種類の角材と、結束用のゴムバンドだけ。
「長いの3本と短いの6本と交換してくれない?」
材料が足りなくなるとトレード交渉も始まります。
細長いハウスや○○さんのための家など
アイディアいっぱいのユニークな家が建ちました。
おりしも建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を関東学院高校卒業生の田中理顕さんが受賞されたというニュースが話題になったときです。
参加した子どもたちの中から世界的な建築家が生まれるかもしれません。
■iPad返却
コロナで一斉休校になった3年生のときに配られたiPad、
4年間にわたりMetaMoJiを使って勉強してきた相棒ともきょうでお別れです。
■卒業式練習
「卒業式は最後の授業です」
卒業式の練習が始まりました。
しっかりと視線を合わせ、
卒業証書を受け取って、
さいごに一礼します。
この姿を在校生が見ています。
「あんなふうになりたいな」
在校生の憧れの存在となるような卒業生の姿を残していこうと
練習に臨む気持ちも高まってきました。
■卒業コンサート
卒業式前の最後の行事です。
合唱とリコーダー演奏、3曲を披露しました。
1曲目はプレイズソングの名曲「感謝します」です。
「次に演奏する曲は『夢の世界を』です」
「リコーダーはコロナのために3、4年生ではまったくできませんでした。今回、このコンサートに向けてみんな一生懸命練習してきました」
6年生の演奏に聴き入る在校生。
3曲目は「いのちの歌」です。
4年生のときの学習発表会で合唱した歌です。
「卒業コンサートいかがでしたか。一言一言感情を込めて歌いました。僕たちはあと三日で卒業します。中学校へ行っても小学校での学びを大切にして生活していきたいと思います。在校生のみなさんも楽しい学校生活を送ってください」
そしてすべての準備が整い、
まもなく卒業生が入場します。