11月1日(水)、今年も「ほんの学校読書会」を開催しました。ゲストは「白狐魔記」シリーズや「七つの怪談」シリーズ、「ルドルフとイッパイアッテナ」など、数々の名作を生み出し続けている童話作家の斉藤洋さんです。

 

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開始時刻前から子どもたちの席をまわって雑談をひとしきり。会場の空気がすっかりあたたまったところで講演がはじまりました。と言っても、斉藤さんは壇上に用意された席にはつかず、児童席最前列を行ったり来たり。ときには上のほうまであがって、子どもたちや聞きにきてくださった保護者のみなさんにとても近いところでお話が進みます。

 

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講演のテーマは《『白狐魔記 源平の風』ができるまで》。読書会に参加した5年生は全員が、6年生も多くの子がこの本を読んでいます。斉藤さんはこの本を書くにいたった理由について、3つのことをお話くださいました。

 

その3つとは、「狐」「兄弟」「武士道」。

 

斉藤さんの幼少期、よくご両親から「狐が人を化かす」お話を聞いていたそうです。中でもお父さまから聞いた嘘のようなほんとうのようなお話は、会場全体も狐につままれたようになりました。
また、兄弟については、異母兄弟の中で育った斉藤さんご自身の境遇もあって浮かんだテーマだそうです。

お父さまは、武士道精神に則った教育をされていて、斉藤さん自身は、そういった教育環境の中で、武術や力で世の中を動かそうとすることに対して疑問を持っていたそうです。

 

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じつは、ふだん斉藤さんはテーマは考えずプロットだけで本を書かれます。その意味で、テーマのあるこの『白狐魔記』は斉藤ワールドの中でも特別な位置にある作品です。

 

こう書くとさぞむずかしい話だっただろうと思われそうですが、お話も語り口もユーモアたっぷりで、笑い話の中にまじめな話がちらっと見え隠れする感じ。はじめからおわりまで会場の笑いが絶えない1時間でした。

 

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「好きな出版社はどこですか」
「書いた本の中でいちばん好きなのは何ですか」
「くのいちシリーズで女の子を主人公にしたのはなぜですか」
「好きなことは何ですか」
子どもたちからのつっこんだ質問にも当意即妙に答えを返してくださいました。

 

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サイン会でも子どもたち一人ひとりにていねいに応対してくださり、斉藤ファンがたくさんうまれた読書会でした。

 

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