関東学院小学校では「ほんの学校」プロジェクトの一つとして子どもの本の作家さんをお招きしての読書会(講演会)を毎年実施しています。
ことしは10月30日(水)に吉野万理子さんが来てくださいました。
読書会に参加するのは5、6年生全員と保護者のみなさんです。5年生は事前に全員が課題図書として『チームふたり』を読み、質問を吉野さんにお送りしたうえで参加しています。
吉野さんは、本好きだったご自身の子どものころからいまの作家としてのお仕事まで、子どもたちの質問に対するお答えも織り交ぜながらお話ししてくださいました。もちろん『チームふたり』シリーズの裏話もたくさんうかがうことができました。
『チームふたり』は、小学6年生の大地たちが卓球を通じて友情を育み成長していく物語です。吉野さんご自身も小中高と卓球経験者で、そのことからお話が生まれたそうです。
「自分が経験したことは、作家にとって、どんなことでもプラスになる」
とおっしゃっていました。
続編はまったく考えておらず、『チームひとり』『チームあかり』……と続く物語を書くことになり内容や主人公を考えるのに苦労した、3巻の『チームあかり』以降は学校やクラブの卓球チームの取材もして書いた、登場人物の中でルリという女の子が実はお気に入り、などなど、興味は尽きません。
物語を書きたい子どもたちにアドバイスもしてくださいました。
「書き始めたら、一気に書いてしまうこと」
立ち止まって読み直すと、つまらなく感じてしまうこともあるそうです。
「興味のあることはどんどんやってみる」
どんな経験も、作品に必ず生きてくる。自分が興味をもっていることは、お話を書くことにすべてつながる。お話づくりにつながるように生活の中で常にアンテナをはっているそうです。
「読書をしよう」
子どものころは多い日には1日に3冊も読んでいて、お母さんにおこられたこともあったという吉野さん。好きになれる本がどこかにあるはずだから、おもしろくないと思ったら次、次と読んでみる。おもしろい本に出会えたら、その作者の別の本を読んでみるといい、と勧めてくださいました。
逗子のご出身で県内の中高一貫女子校に通われ、ベイスターズと大相撲と昆虫と植物がお好きな吉野万理子さん。ご講演のあとにはサインを待つ子どもたちの長い列ができていました。
学校にくださったサイン入り色紙はライブラリーに飾ってあります。
ご自身のTwitterで本校ご訪問のことをとりあげてくださいました。