「何について話し合いをしたいですか?」
いっぷう変わった問いかけから始まるのが、関東学院小学校でおこなっている「子ども哲学」の授業です。
本校では、関東学院大学教授の杉田正樹先生ご指導のもと「子ども哲学」の授業をカリキュラムに位置づけて、ことしで5年目を迎えます。現在は4~6年生が年に各6時間ほどの時間を「子ども哲学」にあてています。
冒頭の問いかけは、1学期に初めて「哲学」に出会った4年生の、10月26日(木)におこなわれた2学期最初の「哲学」の授業です。
「宇宙はいつ作られたのか」
「宇宙はほかにもあるのか」
「なぜ人はケンカをするのか」
「かっこいいってなんだろう」
「宇宙人は本当にいるのか」
「神さまはどうして人間を作ったのか」
ファシリテーターの杉田先生のうながしで、子どもたちの発言が続きます。答えがなかなか見つからないだろうと思われるテーマ候補がたくさん出されました。
じつはこのテーマ決めの話し合いから「哲学」が始まっているのです。考えたことや疑問に思ったことを自由に発言し、友だちの正解も不正解もない話を一生懸命に聞き取り、ともに考える。
これを繰り返すことで、物事を真剣に考え友だちと議論する楽しさを実感します。問題を創造的に解決する力やコミュニケーション力が育まれます。本校の教育目標の一つである「自分で考え、判断し、行動しようとする子」につながる姿が子どもたちに見られるようになります。
次回の授業ではテーマをひとつに絞って話し合いを始めます。「正解がない・ひとつとは限らない」テーマを子どもたちがどう考えていくか、自分たちの力で議論を進めていきます。